2020年4月1日アーカイブ

ヨワイとテンポ

2020年現在、日本人のうち65歳以上は何%くらいでしょうか?

答えはなんと29%!1985年に10%を突破したということからみると本当に急速に高齢化が進んだわけです。人口推計によれば今後もその割合は増え続け、20年後には3人寄ればひとりが高齢となるらしい。そうなると、65歳で高齢とは呼べず、壮年かシニア、下手すればミドル後期くらいが適切じゃないでしょうか。

しかし動物なので歳を取るにしたがって肉体は衰えます。動き方や話し方が遅くなる。からだの動きも脳の回転もギクシャクする。

プロが創り出す音楽だって、みなテンポが遅くなります。クラシックの指揮者で私のかつてのヒーローだったレナード・バーンスタインのチャイコフスキー交響曲6番悲愴を聴いてみればわかります。最後、音が消えて終わったと10回ほど勘違いするほど遅い。十八番(おはこ)のマーラーだってどんどん遅くなり、まあ情念が籠ってそれはそれで感激でしたが、演奏する側はたまったもんじゃなかったのではないでしょうか。(印象に残っているのは、大学生だった80年代終わり頃、最後のマーラーチクルスでCD化が進むごとに絶賛だったとき、6番の演奏について、誰だったか評論家が、「バーンスタインにも破綻が見えてきた」と語ったのに対して、そんなことあるもんかい、と思っていたらほどなくして亡くなってしまった、評論家はスゴイと思ったものです。)

脳のクロックレートが遅れていき、よって体も刺激に対して緩慢な反射となり、それに筋肉・関節の衰えも掛け合わされて、指数関数的な劣化を迎えることになります。こう考えると、人間って他の動物より脳が優れた分、それを起点としたすべてが相乗効果で急速に高まって、相乗効果で 急速に衰える動物なのかもしれません。

みんな等しく歳を取ります。今の修士出の新人だって、シンギュラリティの年と言われる2045年には50歳です。

ここにAIのお助けを期待したくなります。AIでシニアも進化させてほしい。

AIによる人の増強・拡張の方向性は筋がよさそうですが、少なくとも当面は、歳を取った脳を入れ替えるわけにはいかず、とするとどうも相性が気になります。AIのやってくれることに対して、理解や反応が追い付かないのではないか…

シニアと対峙するAIは間合いを変える必要がありそうに思う今日この頃です。

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